その日はいつも通りの一日になるはずだった。
 数日前にアンノウンの反応が確認され、確認の為に斥候隊として調査班が編成されたのが2日前。そしてその
報告を聞いたのが昨日。
「……この時期に新型のアラガミか」
 発見されたアラガミは紛う事のない新型のアラガミであった。
 青い二足歩行のアラガミ。その姿はハンニバルに似通ったところがあり、気性は同じく荒い。攻撃は凄まじく、
生半可な神機使いでは近づく事すら困難であるとの報告。
 他にもいくつかの情報が調査班の成果として持ち帰られた。運良く犠牲は出なかったものの、これはもしかす
るとリンドウさん事件以来の危険なアラガミかもしれない。ただでさえ新型なのだから対処しようがないという
のに。
 別に新型アラガミ自体は珍しいものの、ありえない話ではない。シックザール前支部長なんかは自分でアラガ
ミを作り出してたし、リンドウさんの一連の事件でハンニバルが発見されたのは記憶に新しい。シオの一件もあ
るし、接触禁忌種は風貌が似ているだけでほとんど別物の新種といってもいいものだから。
 だからこそ、新型アラガミが出たことに対する驚きはほんの少しであった。常に進化を続けているオラクル細
胞に人間がついていけないのは、俺が幼い頃からずっと云われていたことだ。この先もきっと新型は出現し続け
るだろう。エイジス事件の影響で未だに極東支部の周辺にはアラガミが多い。こいつらがおかしな共食いの仕方
をすればすぐにそうなるのだから。
 で、その新型アラガミだ。
 ハンニバルに似ているという報告にも拘らず堕天種ではなく新型というのだから、それなりに大変なものなの
だろう。これからの苦労てきな意味で。
 そして支部長もといサカキ博士とツバキさんを中心としたアナグラ内での検討会が行われたのが数時間前。二
人に加えて第一部隊の隊長である俺と、リンドウさんの4人で行われた。新型のアラガミ??ここでカリギュラと
いう名前が命名された??についての情報は現段階ではそう多くなく、思考パターンなど知るべき部分があまりに
も少ない。
 現在のところはこちらに向かう気配はない為に、目下の緊急度は高くないものの、放置するには危険というこ
とで監視対象になったのは言うまでもないが、気性が荒い為に近い位置からの観測は難しい状態にあった。探知
能力はそれほど高くないようだが、かといってゴッドイーター以外が近づくのはあまりにも危険すぎる。
 結局しばらくの間は定点観測隊を設置して動向を探るということで結論が下された。新型のアラガミを相手に
するには、いくら俺らリンドウさんであったとしてもそれなりの準備がいるからだ。変に過大評価をしないだけ、
この二人は楽だ。上司はこうあるべきだよなと少しばかり感動した。
 だからこそ新型が現れたところで日々が大きく変わることは無く、ただいつも通りの日常にちょっとばかしの
対策会議が入るだけ。それだけの何にも変わらない一日になるはずだった。のだが。

 まぁそんな話があったがそれも数時間前の話で今の俺は特に関係がない訳で。
 今日は前々から決まっていた用事というかイベントがあるのだ。新人の新型ゴッドイーター二人にいろいろ教
える為に、新型ばっかりの大所帯でミッションをこなしながらいろいろ教える日なのだ。アラガミを掃討しなが
ら使えそうなパーツを拾ったり実戦の指導をしたり。
 アリサがロシアへ帰る予定を組み始めたので予定が決まる前に、ということで実現した今回のミッション。
 とにかく今日はメンバーが多い。俺とアリサが指導役、リンドウさんが補助、んでもって新人二人が生徒。基
本的に任務は3人か4人で行うのが基本なのだが、俺はもともとの性格上、複数人での行動があまり得意ではない。
故にソロで行う任務が多いし、メンバーを連れても一人か二人であることが大半なのだ。だからこれだけの人数
というのは思っている以上に多く感じるのだ。
「まー指導っても、基本は出来てるみたいだしそんなに教えることはないんだけどねー。両方の形態を使い分け
る遊撃の動き方なんて、結局のところその時々のメンバーで変わっちゃう訳だし」
 つまるところ、新型オンリーで行う今日のイベントはほとんど意味を為さずに、どちらかといえば新型だけで
行う、新型同士の親睦会に近いといえるだろう。極東支部をもうすぐ離れるアリサや最近復活したリンドウさん
と、新人二人を仲良くさせるのが目的だ。
 俺やアリサはともかくとして様々な人たちからリンドウさんの逸話を聞かされたことで、新人二人はリンドウ
さんに変に遠慮している節もあるしその辺の思考の矯正も兼ねてたり。聞くところによるとなんかもう人間兵器
みたいな扱い。まぁ間違ってはいないけど間違ってるよな。さすがに少しばかり失礼かなーと思ったりもしたり
しなかったり。
「新型神機使いはこれからもどんどん増えるだろうし、俺ら初期新型組が今出来る事は、そういう後の奴らのた
めに出来るだけ新型神機使いとしてのデータを採る事だ。それだけでも、死亡率は減るだろうし」
 これから先の神機使いの行く末を思うと、はたして一体どうなるのやらと考える時はある。
 俺らの腕輪に組み込まれているP53偏食因子。これのおかげで人類はアラガミへの積極的な対処法を身につけ
た。そこから十数年。神機は進化しながら巨大化して、そして俺ら新型神機使いを生み出した。ならば、同じよ
うにしていれば近いうちに更に新型の神機と神機使いが現れるのは想像に難くない。
 適合するコアさえあれば、人は誰でも神機使いになれる。勿論フィジカルとメンタル面での適正問題もあるが、
しかしそれを抜きにしてしまえば、人類はもしかすると将来的には全員が神機使いとなる日が来るのかもしれな
い。……極端な話だ。でもそれがまったくの夢の世界という訳ではないのは、ほんの1年前まで自由人をしてい
た俺が今やアナグラ主力部隊の隊長をしているところから考えると、あながち完全にありえないという話ではな
いはずだ。
 ……馬鹿な考えをしているもんだ。どうも神機使いになって、んでもって隊長になってから変に考え込む癖が
ついてしまったような気がする。その癖突発的な動くのは昔から変わらない所為で回りには迷惑を掛けてるし。
あー駄目だ駄目だ。どんどん思考がどつぼにはまってしまう。考えるのは終了!
 そんなどうでもいい会話と思考を広げている内に輸送ヘリは目的地へと俺たちを運んでしまう。いやぁ、ヘリ
は便利だねー。旧世代でもヘリコプターはそれなりに珍しいものだって聞くし、それをこれだけ当たり前のよう
に乗っている俺たちって幸せなのかもしれないなー。
「さー現地ブリーフィングだ。とっとと終わらせてゆっくり出撃だ」
 任務開始地点に到着し、俺を除いた4人が周りに集まる。……まぁブリーフィングっていっても特に何もする
事ないんだけど。
「あー、とりあえず今回の任務だ。まー今回のメインは新型神機使いの戦闘中における機動戦術について教える
ことだけれど、任務はちゃんとあるからそれを忘れないように」
 任務をもう一度確認がてら説明する。まぁ不特定の収拾任務だから別に説明する事なんてほとんど無いんだけ
ど。個人的にはサカキ博士から綺麗なコアが欲しいって言われてるからそれがうまく摘出出来れば嬉しいんだけ
ど。ボーナスも出るらしいし。
 こんな簡単な任務に遊撃部隊の新型を出して大丈夫なのかと思うところもあるけれど、実際問題として最近は
アラガミの活動も静かな時期のようだし、面倒なのは例の新型アラガミだけだから、それなら大丈夫だろうとい
うことでこの時期になったのだ。
「えーと。んで機動については基本的に俺が教えるから分からない事があればどんどん聞いてくれればいいよ。
リンドウさんもアリサもロングとアサルトだし、まぁ今は俺もロング使ってるからバスターの挙動はあんまりだ
けれども……。ブレードと銃器の換装のタイミングなんかはアリサが上手いから、聞けるところはどんどん聞い
て、ぐんぐんと吸収するように。ゴッドイーターにとって大事なのは何よりも死なないことだ。死なない為には、
神機を上手く使う事。
「はい、よろしくお願いします。隊長、先輩!」
「な、なんだか緊張しますね。先輩って……」
 そういえば新人二人よりもアリサの方が年下なんだよね。つまりは年下の先輩と年上の後輩か。ゴッドイー
ターだからまだしも、これが普通の会社だったりしたら大変なのかなぁ。まぁまともに働いたことないから分か
らんけれど。
 年齢のことなんか年を取るとどうでもよくなってくるから聞いたときは驚いたなー。なんかもう10代の少年少
女たちはみんな同世代に見えるよ。ゴッドイーターって自然と狩りに最適な身体に成長するからなぁ。
 それにしても、月日が経つのはあっという間だよなぁ。俺がゴッドイーターになったのがついこの間のように
思えてくるし、アリサがアナグラにやってきたのもこないだの出来事のように感じる。アーク計画の一連の事件
が終わってから新人二人がやってきたけれど、それまではアリサが名目上は一番後輩だったし、よくよく考えれ
ばもともと一番年下なのもあってアリサ自身が後輩が出来るという環境を一番こそばゆく感じているのかもしれ
ない。
 まぁ見ていて楽しいから俺は何もいわないしない、なんだけどね。そして照れるアリサを隠しカメラで撮影す
ることは勿論忘れていない。
「……なんだか、視線を感じるのですけれど」
「気のせいだ。アラガミの気配もないし、何かいる様子もない。気のせいだろう」
「いえ、そういう事ではなくて……」
 敢えてとぼけてみる。危ない危ない。以前の覗きがバレたことで、アリサは俺に対する警戒が以前よりも高く
なっているのだ。最近はようやくマシになってきたとはいえ、一度起きた事件に関する感情はそう簡単には風化
しないのか、未だに会うたびに身構えられるという始末。さすがに心が痛いぜ。これからも止めないけれど。俺
のアリサに対する愛情表現だしな。
 適当なブリーフィングも終わり、早速隊列を組んで進み始める。付近にアラガミが出現する様子も感じられな
いし、別に気をつけていなくても問題はなさそうだけれども、念のためだ。新人がいる以上、先輩である俺たち
はこいつらを守る義務がある。かっこいいところを見せなければならないっていう義務がある。
 だからこういう形で進むのだ。勿論、周りに気を配る中で資材の確保も忘れない。
 しばらく進んでいると、ようやくと云うべきか、アラガミの姿がお目見えになった。残念というか幸運である
とどちらとも取れるが小型のアラガミが数匹。
 神機を銃形態へと換装し、牽制攻撃という名の制圧攻撃を行う。レーザーながらも複数の対象に攻撃を行う自
作のバレットによって一部のアラガミを倒し、神機の換装を行いながらアラガミへと肉薄する。
「まぁこんな感じで。別にわざわざブレードで倒す必要はないから、射線が確保出来て隙があれば撃ちまくれば
いいよ」
 涌いて出てくる小型のアラガミを軽く、換装の連携を見せるついでで倒す。ブレードで斬り掛かって、怯んだ
ところで既に再び銃形態へと換装し終えたスナイパーで背後からバキューン。楽するところはちゃんと楽をする。
俺流の生き残り術のひとつでもあるけれど、それもついでに教えておく。生き残ることは何よりも大事だからね。
俺がリンドウさんから教わった神機使いの心得のひとつだ。
 今日のメインはこうやって教えることだからわざわざ教えてるんだけど、はっきりいって基本的なことはほと
んど出来ているから、教えることって正直ほとんどない。
 基礎は極東支部に来る前の支部で教わったからなのか、よっぽどテンパったりしない限りは理論に忠実に動い
ている。必要なところで何が必要なのか、どういう行動をとればいいのか、いわゆる教科書的な動き方だけれど
もしっかり出来ている。
 この分だと教えることって必要ない気がするなぁ。
 というか、もともと俺自体が教えるのが苦手ということもあるし、頭使うことってそもそもが苦手だからね。
感覚で覚えていることを言葉にして説明するって思っている以上に苦労する作業だから余計に大変だ。
 俺がメインに教えるからといって、他の二人が遠慮して特に手出ししてこないのも大変になっている理由の一
つでもある。
 リンドウさんなんかは復帰してから射撃が出来るのが嬉しいのか、指導側であることを忘れて楽しんでいるか
らもう無視してる。
 ただ撃つだけならいいんだけれども、残念ながらリンドウさんは、射線を確保しながら撃つからどこぞのお馬
鹿ノンよりかはマシだけど、ちょいちょ誤射ってくるから困る。「射線を開けてくれーい」って言ってる途中で
撃つからなぁ。あんたスーパーエリートなんだからもっと上手くやってくれよ!とは思いながらも俺以外が被害
を受けている様を見ているのは面白いのであえて何も言わない。新人の想定外事象時の行動訓練にもなるし。
 各神機の使い方自体は問題ないようで安心しているけれど、やっぱり新型神機はデータが少ないゆえか、剣と
銃の使い分けや換装のタイミングなどはまだまだ甘いところがある。教科書というものがそもそも存在していな
いから、俺らがデータを取りつつ基本形を作っていかなければならない。
 どうしても換装には時間が必要としてしまうので、そのロスをいかに消していくかがポイントだ。相手が怯ん
だ時に換装するのは勿論のことだが、どの位怯んだ時に変えればいいのか、変えずにそのままで攻撃した方が効
率がいいのかなど、その見極めをする練習が今日のポイントになりそうだ。
 ま、優秀な二人だからそこもどんどん吸収していってくれるんだろうけれど。

 おおよそ充分な量の採集と収拾はこなせたかなと、神機が喰ったアラガミのコアと集めた資材の山を眺めなが
ら一息つく。
 大型のアラガミに遭遇することなく、任務も簡単だったおかげでちょっとした遠足気分になっていたりもする
が、そこは特に何も言わなくてもいいだろう。娯楽が少ない世の中なのだから、ちょっとしたことでも楽しむの
は悪い事じゃない。ちゃんと仕事もしているんだし。
 簡単な任務だったとはいえ、結構な数のアラガミを相手にした為か、新人二人の顔に少しばかり疲れが窺える。
時間的にもそろそろいい感じだろうか。先ほど迎えの連絡を出したから、もうしばらくで来るだろうし、先にポ
イントに戻って休んでおくか。
 アリサや新人たちにそれを告げ、再び5人でポイントへと向かい歩いていく。日も少し傾いてきたし、ちょう
どいいタイミングだったかな。
 しばらく無言の時間が続く。アリサはもともと異性に対しては口数が多い方ではないし、俺はアリサ以外と喋
ることはそれほど多くない。新人二人は疲れているのかいつも元気にいろいろ話し合っているのに今はそんな様
子が見られない。リンドウさんはタバコを吸っている。
 歩いている途中にふと後ろを見ると、ゆっくりと歩きながら遠くを眺めていた新人の片方が訝しんだ様子で口
を開いた。
「隊長…あれ、アラガミ、ですよね? 何の種類でしょうか」
「あー? まだ種類覚えてな……」
 新人の声に振り返り、指差す方向を見る。その先には遠く離れたところにアラガミ。青い、蒼いアラガミがそ
こにはいた。
 これほど遠方からでも視認出来ることから大型の中でも大きめのアラガミであることは言うまでもない。グボ
ロ・グボロの堕天種だとか青いオウガテイルなんてものではない。
 そのアラガミがこちらに向かって足を進める。
 二足歩行のアラガミだ。前足はもはや腕のように自由であり、その姿は大型の獣を彷彿させる。
 腕には大きな刃が取り付けれられている。自身の腕よりも長いように錯覚するほどの長さだ。そしてその姿形
は、つい数時間前に読んだ報告書に載っていた新型のアラガミと同じ……
「アリサ! 二人を連れて撤退しろ!」
 呑気な頭の中が一瞬にして戦闘モードへと切り替わる。身体から湯気が出るのではないかと思えるほどに一気
に全身の筋肉が流動し、万全の状態へと意識と肉体を起動させる。
 頭の隅には置いていたが、まさか本当に現れるとは思いもしなかった。というか報告にある限りではここら一
帯にはいないはずだったのに……。移動したのかそれとも別の個体かは分からないが、どっちにしてもかなりの
ピンチだ。
 リンドウさんも既に戦闘出来る体勢に入っている。
「タイミングがよろしいようで……!」
 後方へと逃げながらアラガミの姿を確認する。……カリギュラ、こうして実物を見るとなんとも恐ろしいアラ
ガミだ。さすがに新人二人を抱えたまま戦うのは厳しい。
「え、でも……!」
「いいから早く! 隊長命令だ! とっとと退け!」
 渋るアリサに対して強引に説得させて退路へと進ませる。新人二人は少し混乱しながらもアリサについていく。
 それを見届けてから俺とリンドウさんは走っていた足を緩めて少し開けた場所で立ち止まる。
「で、リンドウさん。どうしますこの状況」
 十数秒も掛からない程の時間でカリギュラは目の前へと迫る。でかくて早い。力も恐らくかなりある。これは、
危険だな……。
 向こうはこちらの様子を窺っているのか、威嚇しつつも攻撃へ移る気配はまだ見えない。しかしそれも直に終
わるだろう。防御と回避、どちらにも動けるように姿勢を変える。
 しかしリンドウさんは違った。さすがというべきか、これだからというべきか、とにかくリンドウさんはリン
ドウさんだった。
「そりゃあ……」
 無言で神機を構える。
 その動きを見て俺は次の行動を理解した。俺たち神機使いがアラガミと対峙した時にとる行動など、一つしか
ない。
「やるしかねぇだろっ!」
 神機を構え直し、目の前のアラガミを睨みつける。

 1でよーい、2で構え、3・4がなくて、
「5で全力投球そりゃあああぁぁ!」
 手に持ったスタングレネードをカリギュラに向けて投げつける。カリギュラの目の前で爆発したグレネードは
大きな音と光をまき散らして、周辺のアラガミごとその動きを止める。
 勿論そんな様を見届ける理由はなく、
「スタコラサッサだー!」
「うおああぁぁぁぁ!?」
 とっとと逃げる俺たちである。
 戦闘? 準備もちゃんとしてねぇのにやってられっか! 俺らは楽出来るところは楽するんだよこんな状況で
戦うわけねーだろばーか!! どうせ討伐依頼は第一部隊にくるだろうけれど、それまでは知ったこっちゃね
ぇ!
 リンドウさんと全速力で離脱ポイントまで逃げる。とにかく逃げる。後ろとか見れないけれどとにかく逃げる。
遠くで叫び声が聞こえたのでスタングレネードをもう一発お見舞いする。かなり離れているはずだから、近くま
で投げれたかどうか分からないけれど、見届ける前に身体を戻して再び逃げる。


 結果。
「判断としては間違ってはいないが、せめてもう少しなんとか出来んかったのか」
 無事に帰って来れたけれど、ツバキさんに怒られた。
 サカキ博士には呆れられた。
 いいんだよ、無事に帰ってこられたんだから。神機使いにとって一番大事な事は生きて帰ることだし。
 当然のことながら、後日正式に討伐ミッションが第一部隊に来たのであった。めんど。相変わらずクソッタレ
な仕事だわ。

 

  戻る